サンヒャン・ドゥダリとは｜バリ島用語集｜バリ王

サンヒャン・ドゥダリはバリ島に伝わる伝統的な踊りの一つで、ケチャの原形ともなっています。ドゥダリとは天使を意味する言葉です。

踊り手として選ばれるのは2人の初潮前の女の子で、選ばれた女の子たちは数ヶ月間寺院にこもり、お清めの儀式を行います。踊りの練習は一切なく、ひたすら香料の煙をかぎ詠唱を聞いた時にトランス状態に入るための訓練ばかりが行われます。それでも振付が合うのは、神様により体が動かされ、一時的に熟練した踊りが踊れるからなのです。衣装として白っぽい天衣をまとっており、神様が踊り終わらない場合はそのまま朝まで踊り続けることもあります。儀式が終わり意識が回復した時には何も記憶しておらず、踊りすら再現できません。

踊り方は地域によって多少異なり、仮面を被る地域もあります。古来では神事の時にしか踊られないサンヒャン・ドゥダリも現在ではホテルや劇場といった観光客向けのショーでハイライトが公開されており、誰でも見ることができる舞踊となりました。