ムチャル＆ムラスパスとは｜バリ島用語集｜バリ王

ムチャル＆ムラスパスはバリ島に伝わる土地と家に関する儀式のことです。ムチャルとは現地の人がブタカラと呼ぶ悪霊などの悪い存在にお供えをして、お供えと一緒に悪いものを川や海に捨てるお祓いのことで、ムラスパスとはお祓いの痕に土地や家を清める儀式を指します。こういった一連の儀式は新しい家や建物などを建てる時に行われる地鎮祭によく似ています。

ムチャル＆ムラスパスが日本と違う点は、家を建てるときだけでなく、その家に住んでいる家族に不幸が降りかかったときなどにも行われるところです。この場合、家族からネガティブなエネルギーを取り除き、ポジティブなエネルギーを取り込むために行います。

その他、家を建てた後すぐにまた行うところも日本の地鎮祭と異なるところです。ムチャル＆ムラスパスではヒンドゥー教の僧侶がマントラを唱えることが行われますが、マントラの代わりに歌が歌われることもあります。この儀式では宴会のように地酒や地元の食材を使った料理が振る舞われるため、現地の人たちはそれらを目当てに大勢集まることが多いです。